IDA第18次増資:概要

世界的な意欲の高まりとリスクの増大を受け、IDA第18次増資(IDA18)ではIDA援助受入国による開発目標の達成を支援するための資金動員方法のパラダイムシフトが行われました。IDA第18次増資は、IDAの56年の歴史上で最大規模の増資であると同時に、IDAの政策および資金調達枠組みの重大な変革の第一歩となりました。IDA18は2016年12月に最終承認され、2017年7月1日から2020年6月30日までの3年間にわたってプロジェクトを実施します。

IDA援助受入国は新たな世界経済の中で複雑で相互に関連した無数の課題に直面し、革新的な開発アプローチを必要としています。このような状況の下での課題に対して、変革的かつ意欲的な政策と資金パッケージによって裏打ちされた新たなIDAが求められます。IDA18パッケージは、世界銀行グループが2030年アジェンダ達成のための重要な実施機関となるべく、革新を図り、実施しうるあらゆることを求めるG20および国際社会からの声に対応したものです。

IDA第18次増資の参加国は、IDA援助受入国による意欲的な目的の達成への支援として、次のような一連の施策に合意しました。

  • 脆弱性に直面している国々およびこのようなリスクが高まりつつある国々に対する支援総額を倍増。
  • 堅調な成果を上げている国や非紛争・脆弱国への支援を拡大。このような国は引き続きIDA融資の大部分(IDAの中核支援の約65%)を受領。
  • 域内統合およびインフラの拡大のための資金需要が常に供給を超過している地域レベルのプログラムへの資金提供を大幅に拡大。
  • 難民と受入国コミュニティの双方のニーズに対応するために苦慮している受入国政府向けの資金源として、難民のための地域サブウィンドウを設置。
  • 経済的ショックに対応するためのガバナンスの仕組みを自然災害や公衆衛生上の非常事態への対応プロセスと連動させるなど、危機対応ウィンドウの強化を図り、危機への備えと対応を通じて強靱性を促進するための資金提供を拡大。
  • 緊急融資メカニズムの需要に対応するべく、IDA対象国向けの災害リスク繰延引出オプション(CAT-DDO)を導入することにより危機への備えと対応のために利用可能な手段を拡大。
  • 最も困難な市場における取組みを拡大するためにIDA、IFC、MIGAがこれまでにない形で連携し、IDA対象国、とりわけ脆弱・紛争国への民間セクター投資の動員拡大を目的としたIFC・MIGA民間セクター枠ウィンドウを導入。
  • 援助受入国からの非常に強い需要に応えるため、IDA18スケールアップ・ファシリティ(SUF)を通じて革新的なプロジェクトへの非譲許的融資を増大。
  • 今なお深刻な貧困と脆弱性があるにもかかわらず世界銀行の支援が縮小されるIDA卒業国(ボリビア、スリランカ、ベトナム)に対し、移行支援を提供。